Column

MUSHROOMのおかし ~ 山の粉やさん ~

お菓子で身を立てたい、と思っていました。

マクロビオティックをカタチにするにはどうしたらいいかと考えたときに(マクロの話はまた後のコラムで!)お菓子を食べても罪悪感がなく、且つ美味しくて自分も楽しいものを、と思い、メープルシロップ一つ取っても奥の深いビーガンのお菓子作りに、違うものを使ったら味も風味も変わるんだ、という発見と驚きに没頭していく、そんな日々を送っていた頃がありました。

 

 

20年ほど前になりますが、当時担当させていただいていたお客様の紹介で髪を切らせていただいた方が大人のレストランをされました。随分と経ってから知人とそのレストランを訪れたとき、何気なく出されたデザートに衝撃を受けました。一口食べたら何が入っているかは分かるのに、私が作るそれとは違う何かがある・・・圧倒的にビーガンスイーツと向き合ってきた時間、気持ちそして人と成りが違う。オーナーさんではなくスイーツ担当の方がいるんだ。衝撃は後のその方との出会いまで少し間がありますが、私には作れないお菓子だ、そう思いました。

 

 

時がしばらく経ち、イベント等にヘッドマッサージで出店するようになった頃、私のお菓子作りは時々家で作るマフィンや自家製ジャムを煮て楽しむ程度となっていました。「おとなのお楽しみ会」という、まずは自分たちが楽しめるものを、と企画・プロデュースを知人がすると聞き、オープニングから携わらせていただくことになりました。そこにスイーツやランチ提供の場があると聞き、ご挨拶したのが山の粉やさんでした。「この人、知ってる!」話はたわいもないのに、以前より親しみと敬意を持っている私がいました。お菓子を分けてもらい、食べたら以前よりも優しい味がしました。

 

 

お店をオープンして約一か月が経ちました。パーマやカラーのお茶うけに、スーパーで日持ちのするお菓子を選んでいる自分に辟易としていました。自分でも体に優しいお菓子は作れるけれど、一日の自分のキャパシティはとっくにオーバーしています。その時点で頭に浮かんだ答えは決まっていました。あの人に頼もう!

 

 

パーマやカラーの待ちでお出しする飲み物の横に添えられるおかしは、一つ一つ手作りのやさしい味のクッキーです。メープルシロップ、バニラビーンズなども有機のものを使い、砂糖を一切使わず、なのにほんのりと甘い味わい深いクッキーとなっています。お持ち帰りも出来るよう、無理を言って個包装にしていただきました。

 

 

パーマ、カラーの待ち時間も楽しくなる。MUSHROOMのクッキーを是非多くの方に味わって頂きたいです。